3月半ば、新宿の「パークハイアット東京」でアフタヌーンティーを楽しんできました。
都内ホテルのアフタヌーンティーへ行く機会は何度かあったけれど、ひとりでの訪問は今回がはじめて (ひとりで行っていいとも知らなかった)。
基本情報
パークハイアット東京 41階 「ピークラウンジ」
restaurants.tokyo.park.hyatt.co.jp
メニュー
▼プラン
シグネチャースタンド
3,162円 (サービス料・税込)
▼メニュー内容
サステナブルスモークサーモンと菜の花 抹茶ブレッド
グリーンピースのクリームとラディッシュ スナップエンドウ ズッキーニのシュー
パルマハムとトマトコンフィ パルメザンのブリニ
プレーンスコーン
(クロテッドクリームとミックスベリージャム)
柚子のムースと苺のジャム 赤いフルーツのグラサージュ
とちおとめ苺のタルトとストロベリーゼリー
宇治抹茶のフィナンシェ 薔薇のシャンティーと苺
▼飲み物 (おかわり自由・種類変え可)
紅茶/11種
ハーブティー/5種
日本茶/6種
コーヒー/5種
予約方法
一休にもプランはあるけれど、同料金でメリットはないように思います。確保されている席数も少ない印象。
予約は公式サイトからが吉かと。
おひとりさま限定プラン
パークハイアットのアフタヌーンティーには「おひとりさま限定のプラン」が存在します(2021年3月現在)。
他ホテル数件をチェックしたところ、おひとりさまを歓迎するプランはありませんでした。人数「1」が選択できる、以上。
パークハイアットでは、ひとりでの来店を歓迎しています。なんと窓際の席を確約してもらえるのです。歓迎どころか、むしろ優遇かも。
パークハイアットのアフタヌーンティーといえば、なんといっても高層階からのスカイビュー。開放的な展望が売りです。その窓際を確約してもらえるのは、純粋に嬉しい。
あるいはコロナ禍においての特別なプランかもしれません。それならなおさら、今がチャンスです。
ひとりで落ち着けるのか問題
慣れない場所は緊張します。まして、高級ホテルのアフタヌーンティーともなると。
わたしは角の席に案内されました。飲み物を作るパントリーのすぐ隣。前半はスタッフの出入りが気になって、なかなか落ち着きませんでした。
でもスコーンをひとつ食べ終えた頃にようやく、肩の力が抜けたように思います。
胃が満たされると、心も落ち着いてくる。なんだかんだ言って、動物だなあ。
そしてシングルソファが、すごく良かったです。
広くて、すわり心地が良い。ひじ掛けがあるだけで、守られているような気持ちになるのにおどろきました。
おいしさ以上のおどろき
ホテルのアフタヌーンティーです。
あの、三段からなるスタンドにちんまりと鎮座した、うつくしい宝石たち。まずいわけがありません。
パークハイアットのアフタヌーンティーは、どれも文句なしにおいしかった。だけでなく、口の中に入れた瞬間のおどろきがありました。
味覚が敏感になっていたのは、私がひとりだったから、だと思います。
誰かと一緒にいると、たいていおしゃべりに夢中になります。すると味覚も、それほど繊細に感じられなくなる。
一緒に「うまああああ!!」と言い合えるのは幸せです。けれどそれが、味覚を鈍らせる要因になっていたのかもしれません。
パークハイアット的スコーン
ホテルスコーンらしく、腹割れは小さい。ほろほろ系。甘すぎない。あくまで脇役に徹する上品さ……ティールーム系のスコーンとは、方向性が違います。
一言で言うと「感じのいい」スコーンでした。
お高くとまっておらず、かといってカジュアルでもない。パークハイアットそのものみたいな、引き算の上品さを感じました。
そして、なんといっても主役のクロテッドクリーム様。
このクロテッドクリームは食後にもたれず、わりにさっぱりしていました。スコーンにたいしての量も申しぶんありません。
スコーンにたっぷりのクロテッドクリームと、ベリー系のジャムをのせる。それを頬張った瞬間の幸福感は、他の何ともかえられません。「うんめ~~~~!!」と後ろにひっくり返りました (心の中で)。
飲み物は、好きなものを好きなだけ
アフタヌーンティといえば、飲み放題。紅茶やらコーヒーやら日本茶やら、種類を替えて存分におかわりをいただけます。
それほどスタッフが多いわけではないため、ときに捕まりません。スコーンにとりかかる前に、飲み物が足りているかチェックをお忘れなく。
わたしはじゃんじゃん紅茶を飲んでいたため、とくに促されませんでしたが、隣のグループには、ときどきスタッフが「お飲み物はいかがですか」と声をかけていました。
ちょうどいいホスピタリティ
ホスピタリティについても「ちょうどいい」印象でした。
必要以上にテーブルへ来るでもなく (あまり的確すぎると監視されてるように感じる)、案内も丁寧 (ほんの少しの段差にさえ注意を促してくれる。姫気分を味わえる) で、料理もひとつひとつ説明してくれました。
そういった「当たり前のこと」をきちっとしてくれると、自然と好感度も上がるというもの。
好感度の低いスタッフはいません。こちらがひとりだからといって、決してないがしろにはしない。私のちょっとした言葉にも、ふふっと上品に笑ってくれます。
総じて丁寧で、フレンドリーなスタッフという印象。
アナログなひとり時間を
せっかくアフタヌーンティーを楽しむなら、できるだけアナログなひとり時間を過ごしたいですね。
なぜならスマホがテーブルの上に置いてあるだけで、ひとは集中力を失って、楽しい気分が削がれてしまうから。
ありきたりだけれど、アフタヌーンティー中は読書がおすすめ。
アフタヌーンティーはたっぷり2時間を過ごします。そこで読む本を探すだけでも、何だかうきうきしませんか。
遠足のお菓子を買うみたいに、当日までの楽しみがひとりアフタヌーンティーにはあります。
* * *
ひとりでホテルのアフタヌーンティーへ行く。完璧な非日常体験です。
何回か行けば、いずれは非日常感が薄れます。最初の感動は、もう感じないかもしれません。
でもそれでいい。気に入った場所は何度も訪れることで、自分らしく過ごせる居場所に変わっていきます。そんな場所がひとつ増えるたびに、人生はより豊かになっていく。
心地いい居場所リストの中に、ホテルのアフタヌーンティーが入っているのは悪くない。
そう思いませんか?
ひとりアフタヌーンティーのきっかけをくださったmikaさん (@mika0428) にお礼申し上げます。
※ 後日、結婚記念日にピークラウンジを再訪しました。こちらもご参考ください。