君は世界に一人だけ

君は世界に一人だけ

感じたことと考えたこと

3月の3冊

雑食というのでしょうか。ひとつのテーマを深掘りして読みあさる、というのではなく、そのとき気になったものを雑多に読んでいます。

とか言うと読書家みたいだけどめっそうもなく、本なんぞ一冊も読みません、という層の次くらいなレベルです。

ひとつのテーマを深掘り、というのにあこがれるけど、すぐに飽きて次を手に取ってしまいます。愛と忍耐が、たりない。

「宇宙人と出会う前に読む本 全宇宙で共通の教養を身につけよう」高水 裕一

日本を一歩出ると、日本の常識は通用しない。よく言われる話ですが、なんと宇宙レベルでも同じでした。地球を一歩出ると、地球の常識は通用しないそうです。

「全宇宙で共通の教養」を紹介する本書は、えっ、そうだったの! といちいちびっくりする話に満ちていて、すぐさま誰かに話して自慢したくなります(しました)。

ただ、読みやすく書かれてあるとは思うんだけど、わたしには難しかった。
「太陽の色はイエローでなくグリーン」
「100億年後には一日が1200時間になる」
といった、わかりやすいトピックしか理解できんかった。

地球外生命体に出会う予定の方には必読の書です。

「子どものための哲学対話」永井 均

子どものため、と銘打ってはありますが、おとなこそ考えさせられる一冊(えてしてそういうものですね)。

「元気が出ないとき、どうしたらいい?」
「友だちなんていらない?」
「原因がわかると感情は消える?」
「困っている人を助けてはいけない?」

などなど、自分だったらどう考え、どう答えるか? というベーシックな問いに、猫が答えてくれます。

ちなみに、ネアカ(根明)とネクラ(根暗)の違いは、承認欲求がミソのよう。

ネアカは根本的に自分自身で満ち足りていて、誰にも認めてもらわなくてもOKなタイプ。ネクラは逆に、意味のあることをしたり、誰かに認められないと満たされないタイプ。

性分の話だから、どっちがいいってわけでもないけど、ネアカのほうが気楽に生きていけそうではありますね。自分はどっちかって考えると、どっちの成分も混じってる気がする。

元気がないときどうすればいいかなんて、いまだにわからんのよね。そんな方におすすめ。

おっさんずラブ-リターンズ- シナリオブック」徳尾 浩司

ぜんぶ読んじゃうのがもったいなくて、少しずつ少しずつ、なめるように読みました。

こちらは今冬の深夜ドラマ「おっさんずラブ -リターンズ-」のシナリオブック(台本)です。

え、なんで台本なんか? とお思いですね。
ドラマの台本をなぜ手に入れるかというと、どこまでが台本で、どこからがアドリブかをチェックするためでございます。

おっさんずラブはアドリブ天国、いや合戦です。合戦を把握して、「台本の台詞もいいけれど、やっぱりアドリブだわね」なんて満足感にひたりたいのです。

もはや本を読むときにわくわくすることなんてなかったのに、シナリオブックにはわくわく&ときめきが止まりませんでした。仕事がつらくてどうしようもなくて、そんなときでもドラマを見たりシナリオブックを読むだけで救われました。

幸せって、こんなかんたんに手に入っていいのかな。少し不安に思うくらい、幸せな気持ちにしてくれました。

 

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近所の公園の桜が散っていて、散る桜の下で本を読むのってすてき、と通りかかるたびに思いながら一度も行きませんでした。来年こそ。