君は世界に一人だけ

君は世界に一人だけ

感じたことと考えたこと

遠い場所

ぱあっとしたのが見つからない。ブログを書く理由である。

一方で、ほかの人の語る「わたしがブログを書く理由」には「わかる、わかるよ」と共感しきり。個人的な記録。文章の練習。自分と向き合うetc。全部を読んだわけじゃないけど、まったく共感できない理由なんて、ないんじゃないかと思う。

ほかの人の理由を読めば、共感する。読むほどに、自分の理由がわからなくなる。

出そうと思えば、いくらでも出てくる。気散らし。ストレス解消。現実逃避。だけどそれを原動力にブログを書いているかというと、なんか、違う。

ブログを書くのは好きだし楽しい。一方で、書くのがしんどいようなときもある。みじめに感じて、もうやめちまおうと考える日もある。仕事でもなければ、だれかに「書いて」ってお願いされてるわけでもない。ずっとひとりで壁パスしてるみたい。

あらためて思う。なんで、わざわざ時間を割いて書くんだろ。

理由が定まらないのがくやしくて、ノートに書きちらかしてみる。書いた瞬間は納得できるのに、時間が経つとぴんとこない。そもそも書くというだけなら、ノートでもいいはず。ブログとして書き、書くだけでなく公開ボタンまで押すのは、どうしてだろ。

ブログを書くとき、わたしは少し緊張している。ノートにだらだら書きちらかすのとは違う、ぴりっとした心持ちになる。

そういう心持ちで文章を書いているときだけ、どこか遠い場所へ行っている感覚がある。あるいは、ふだんぴったり閉じている扉が開くような。

ひろびろとした、心地になる。

そうして書くうち、影も形もなかった考えに行きつくことがある。

行きついた考えは、どこかで見聞きした言葉かもしれない(たぶんそう)。それでも、何かをつかまえた気持ちになれるのは、ブログを書いているときだけだ。何かと落ちこみがちなわたしには、自前の精神安定剤になってたりもする。

人によってはそれが本だったり、映画だったりするものが、わたしの場合にはブログと、そういうことなんだと思う。

 

かといって、精神安定剤になるから、遠くへ行けるから書くのか、というと、それもまた違う気がする。

理由は、あとからあとから出てくる。こんな理由、あんな理由、そのひとつをつかまえたと思っても、やっぱり、なんか違う。

めんどくさがりで飽きっぽいわたしがブログを書き続けるのは、このつかまえられなさに、ただやみつきになってるだけなのかも。放られたボールを犬が追っかけまわすのと、だいたい同じ原理で。

 

特別お題「わたしがブログを書く理由