君は世界に一人だけ

君は世界に一人だけ

感じたことと考えたこと

日曜日の朝に

日曜日の朝、森林公園へゆく。

アイスコーヒーを魔法瓶につめ、途中のコンビニでサンドイッチを買い、炎天下の道をゆく。到着するころには、汗びっしょり。だけどもちろん、後悔なんてしない。

森林公園で朝ごはんを食べたら、たいそう気持ちいいだろな。そんな妄想から、数年。週末の朝にちょっと公園に行くだけのことが何年もできなかったのは、ただただめんどくさかったから。

暑いし。寒いし。曇ってるし。風強いしエトセトラ。今日だって死ぬほど暑い。気分がのるのを待ってたら、わたしは一生どこへも行かない。だから、コンビニのサンドイッチをえさに、自分を連れだしたのだった。

木を囲むベンチにすわり、トートバッグから魔法瓶とガラスコップをとりだす。コップにアイスコーヒーをそそぎ、一口飲む。木陰はすずしく、風が気持ちいい。蝉がじーじー鳴いている。

やってみるとたいしたことじゃないのに、ぐずぐずする。生まれつきの性分なんだろうけど、もう少しくらいピッとできんもんかなと、薄いサンドイッチをかじりながら思う。

しばらくすると、ぞくぞくと家族連れがやってきた。虫取り網やら虫かごやらが、子どもたちの手に握られている。子どもの後ろを、大きな荷物を抱えたおとなが続く。

日曜日の朝早くに、思い思いの場所へ移動する人たち。そんな人たちが、こんなにもいるのにおどろく。この違いはいったいなんだろう。性分とか習慣とか、それだけの違いだろうか。そんなわけない。

この場にいる人たちは子ども時代をどんなふうに過ごし、中学高校で何部に入り、なにを夢見てたんだろう。一人一人に聞いてまわりたい。どうすればそんなふうに、当たり前みたいに、日曜日の朝に森林公園へ来られるのですか。

休日をどう過ごせば「よい休日だった」と思えるかわからない、そんなのは自分以外いないようにみえる。それとも、他人というだけで、上手に休日を過ごしているように見えるだけなんだろうか。そんなむずかしい話じゃなく、適当に過ごせばオーケーなんだろか。休日というものに、わたしは期待をかけすぎなんだろか。

休日なんて、ごちゃごちゃ考えず、じたばたせず、リラックスしてなんとなく過ごせば、それでいいのかもしれない。ってまあ、それがいちばん難しいんだけど。

枯れかけの紫陽花も、いいもんですね

それはそれとして、日曜日の朝、森林公園で朝ごはんを食べるというのは、たいそう気持ちよかったです。