GWは、ほぼ家の中ですごした。
連休中に外出したのはライブと、渋谷のイケアくらい。イケアといっても、めあての物品とホットドックのセットを買ってすぐさま帰宅したから、外出といっていいかどうか。
人ごみにうんざりする、というより、人だらけの場所にいると、他人がやたらきらきらしく見えて、なんとなく気落ちしてしまう。
そんなこといってないで外出しなきゃ、せめて近所の公園でピクニックを、とか考えていたのに、「暑い」「風が強い」と、一度も行かずじまい。
充実とはほど遠い連休。それでも不思議と後悔や気落ちはなくて、むしろなかなかいい連休だった。
ほんなら連休中、家で何してたか? スーパーGTの中継を観ながら飲んだくれたり、見て見ぬふりしてたごっちゃりゾーンを片づけたり、黒ずんだ床をごしごしやったり、イケアのホットドックをつくったり、お菓子を焼いたり、古い映画を観たり、本を読んだり、その合間にワインを飲んだりして過ごした。
何かをしたようで、何もしてない。休日ってたいていそうだけど、それでも気落ちせずに「なかなかいい連休だった」って感じているのは、思うに、他人と一度も比べなかったからだ。
旅行とかキャンプとかスーパーGTの現地観戦とか、素晴らしくきらきらしい時間を過ごした人はごまんといる。もしSNSをやってたら、家にへばりつく自分と比べては、ものすごく落ちこんだと思う。
たしかに、わかりやすく素敵には過ごせなかった。誰かに会って「何してたん?」って聞かれたら、小さな声でずっと家におった、としか答えられない。
でも、GT帰りの大渋滞に巻きこまれずにすんだし、ごっちゃりゾーンは消失したし、床はきれいになった。ホットドックもお菓子もそこそこおいしくできたし、映画も本も最高におもしろかった。ワインの簡単なおつまみだって覚えた。
こんな連休だって、素敵ってことにしちゃってもいいんじゃないか。そりゃあ、正直、一日くらい遠出したかったなって、思わないではないけど。