7年前、どうにもパンケーキがうまく焼けず、元パティシエの妹に泣きつきました。
レシピは? と聞かれて配合を答えると、「何? そのめちゃくちゃな分量」との回答。当時「クックパッド」で一位だったレシピを、こきおろしてくれたのでした。
そのとき教えてもらったレシピを、何百回とは言わないまでも、かなり焼いてきました。
うわきごころから、ほかのレシピで焼いてみたこともあるけれど、結局は妹のレシピに戻る。そんなのをくり返すうち、だんだんにうわきすることもなくなりました。
「まあ、これでいっか」とあきらめたり、こだわりすぎないのはよきこと、と思いつつ、そのような現象をひとは老化と呼ぶのでしょうかと思ったり。
パンケーキ (2人分)
卵 1こ
砂糖 大さじ3
ヨーグルト 70g
牛乳 80g
薄力粉 145g
ベーキングパウダー 5g
上から順にどんどん混ぜて、フライパンで焼くだけです。
適当に作ってもおいしく焼けますが、よりおいしくするためのこつはこちら。
- 粉類はふるってください。
- ベーキングパウダーはなるたけ新しいものを使ってください。
- 生地は、できれば15分ほど冷蔵庫で寝かせてください。
- 焼くときにバターは使わないこと。最後の最後にしみこませたほうがおいしいです。
かんたんだし食べられるし小さな達成感まで得られる。元気のないとき、パンケーキ焼きはおすすめです。小さな達成感、大事。
小さな達成感こそ大事にしなきゃなんて、これも老化の一種かな。せめて成熟って言ってよね、と言えないところがかなしい。
パンケーキを焼くだの、紅茶をいれるだの、発信するまでもない小さな営み。
そんなので達成感を感じるくらいには、気が弱ってると知る冬の休日でありました。