君は世界に一人だけ

君は世界に一人だけ

感じたことと考えたこと

片思い的、仲間意識

毎朝、近所を軽くジョギングしている。

すれ違うのは犬を散歩させるひとばかりで、ジョガーは一度も見かけなかった。

その女性ジョガーとすれ違ったのは、たしか5日前。それから毎日、同じ時間、同じ場所で、すれ違う。

彼女は耳にワイヤレスイヤホンを装着している。考えなくちゃいけないことがたくさんあって、意識がそちらへ向いているように見える。たぶん、わたしの存在は認識していない。

それでも、偶然が重なったら意識せざるをえなくなる。ほのかな連帯感、仲間意識が芽生え、「お互いがんばりましょう」という、得体のしれない気持ちがわきあがってくる。相手はこちらを認識もしていないのに。

 

思えば、この片思い的仲間意識によって、ひとりで勝手に傷ついてきた。

社交辞令をまともに受け取って、食事のスケジュールをすぐ押さえようとする。

Twitterでちょっと仲良くしてもらっただけで、部族の一員とみなされた気分になる。

ブログを読んだり読まれたりすれば心の距離が縮まったと思いこみ、「心の友よ」と舞い上がる。

勝手に、わかりあえた気になる。実際は友だちどころか、ほとんどどうでもいい「その他大勢のひとり」にすぎないのに。

相手はわたしのために存在しているわけじゃない。
落ちこんで、反省した。

 

とはいえ、他人の意見がどうであろうと、ものの見方や生き方は、変えられない。

わたしに必要なのは、自分がどうしたいのかにピントをあわせて、自分の決断を大事にすることだ。

他人の意見を尊重する。そのうえで、明確に線を引く。

相手もそうであるように、わたしも、相手のために存在しているわけじゃない。

何気ない言葉にいちいち傷ついていたら、身がもたない、ほんとに。


ジョガーの彼女にたいしては、仲間意識を持っていたい。

「彼女ががんばってるんだから、わたしも」と思える相手は、かんたんには見つからないから。