君は世界に一人だけ

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感じたことと考えたこと

フルタイムから時短で転職する理由 〜アラフォーの転職④

5月からの転職が決まりました。

転職先といろいろ交渉していくなかで、フルタイムではなく、時短勤務 (7時間) を希望しました。

1時間の差でも、給料は13%くらい下がります。

迷ったすえ、それでも時短に決めた理由について書きたいと思います。

時間がほしかった

時短を希望した理由は単純です。

自分の時間がほしかったから。

仕事をもっていると、やりたいことに集中する時間を作り出すのは、やっぱすごくむずかしい。

5時起きで、日々ささやかな自由時間を確保していますが、そんなんじゃぜんぜん足りないのです。

時間がないって感じると、いつもなにかに追われている気分におちいります。

人生が倍速で進行してる感覚が年々強まっていて、どうにかしなきゃって思うんだけど、具体的にどうすればいいかわからない、そんな悪循環。

「心の持ちよう」とか、そんなレベルじゃない。
現実的に、切実に、「時間がない」のです。

転職するからにはお金よりも時間がほしい。日を追うごとに、そう考えるようになりました。

たかが1時間、されど

時短を希望したのちに提示された金額は、フルタイムの13%減。

わかってたつもりけど、こんなに違うのかと。

転職先は出勤不要のフルリモート。通勤がなくなるだけでも、相当な時間の節約になります。

なにも時短にする必要はないじゃないかと、迷いがだんだん大きくなっていきました。

これから世の中がどうなるかわからない。年収が落ちたら、年金にだって影響が出る。将来後悔するのは目に見えてる。

働き盛りのいま働かないでどうする。1時間くらい、適当にやりすごせばいいじゃないか。

たかが1時間、されど……。

そんなにガツガツ働かなきゃダメ?

でも時間がほしい。どうしてもほしい。いま以上に自分の時間を削り取られるのはいやだ。

いくら考えても答えが出せなくて、最後の切り札である妹に連絡をとりました。

2歳下の妹はふたりの小さな男の子を持つ、ワンオペのワーキングマザー。わたしの1000倍忙しく、わたしの1000倍まじめで、10000倍美人である彼女は、姉とは真逆の性質をもった人格者です。

ひとしきり説明をしながら、「フルリモートだったら時短じゃなくてよくない?」って言われるだろうなと考えていました。

「そんなにガツガツ働かなきゃダメかなぁ」

妹は、わたしの読みとは逆のことを口にしました。

昼食もとれないほどしゃにむに働いた妹は骨と皮になり、やがて本格的にからだを壊しました。

妹のいう「ガツガツ働く」はたぶん、自分の働きかたのことだったのだろうと思います。

「そうやって一生懸命に働いても、結局、ストレスを解消するのにお金を使う」

「稼ぎが少なくなったら、それなりの生活をするようになる。それだけのこと」

ああ、ほんとうにそうだと思いました。

わたしはサイズの小さい生活を送っています。
よけいなものは買わない。外食もしない。大根やらカブやらの葉を刻んで一品つくるのによろこびを感じるタイプです。

なあんだ、いままでの生活を続けるだけじゃないかと思ったら、気持ちが軽くなりました。

「毎日1時間ぶんの時間を買う」という考え

妹と話を続けているうち、納得できる考えにたどり着きました。

《フルタイムの給料から、毎日1時間ぶんの時間を買う》という考えかたです。

それにとしをとっても、たぶん「もっと働いておけばよかった」とはいわないだろうと。

時間を大切にする、なんてちょっと現実離れぽく聞こえるけど……。

少しずつ、そんな人生にシフトしていけたらいいなあと思います。

* * *

提示された時短の年収にたいして、勇気をふりしぼって「もう一声!」と交渉してみたところ、快諾していただきました。

もちろん、めちゃくちゃうれしかった。
上げてもらえた事実よりも、そうしてまで欲しいと思ってもらえるのがうれしくて。

成果を出さなきゃいけないプレッシャーより、役に立ちたいというモチベーションがずどんと上がりました。

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AIの到来によって、これからは「めっちゃ仕事するひと」「仕事より趣味に生きるひと」の二極化がすすんでいく、とものの本で読みました。

わたしは「仕事より趣味に生きるひと」側です。
仕事は好き。でも暮らしていくのに必要なお金を稼いだら、あとはのんびりぼんやり、自分の時間を大切に生きていきたい。

わずか1時間の時短が人生にどんな影響をおよぼすのか、まだ想像がつきません。じつはあんまり変わらないかもしれない。それならそれで、また考えます。

これもひとつの実験。
5月からの生活が、いまからめちゃくちゃ楽しみです!