君は世界に一人だけ

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感じたことと考えたこと

PMSが教えてくれたもの

最近、PMSだとわかりました。

月経前症候群PMS)とは?」
月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状
月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)|公益社団法人 日本産科婦人科学会 

気分の落ち込みをツイートしたところ、リプライで教えていただきPMSと判明したのでした。
(その節はありがとうございました!)

誰だって、PMSなんかじゃない方がいいに決まってます。そんなオプション、人生にいらない。

って思ってたけど、「なんでPMSって気づかなかったんだろう?」の答えがわかったとき、一ミリだけ「PMSで良かったかも」って思いました。

考えようによっては、PMSのやろうがもたらすウルトラ最悪な気分も、ほんのちょっとだけ変わる……かもしれません。

それは突然やってきた

ある朝、目覚めた瞬間から心が沈んでいるのに気づきました。なんだこれはと思ってたら、生理がきてた。

ただの寝不足か、朝に生理がくるとこんなふうになるのか。もやもやしたまま、事の次第をツイートしました。

翌月にも同様のツイートをしたとき、リプライでPMSと教えていただきました。

PMS。いつも生理は軽く、体調にも変化はない。だから自分には関係ない話だと思い込んでいました。とんでもなかった。

何かいやなことがあったわけでもないのに、ものすごくつらい。かなしい。私の価値なんか枯れ枝レベルだ。何のやる気も起こらない。何も考えたくない……

これから一生、こんなのが毎月くるのか。そう思うと憂鬱でしかたありませんでした。

PMSに気づかなかった理由

だけど今まで何ともなかったのに、なんで急に?

これまでの生理を思い返しても、ヒントは見つかりませんでした。生理がこようがこまいが、私はいつも落ち込んでいた……

そういえば、少し前まで私はいつも落ち込んでモヤモヤしていました。毎日PMS級に落ち込んでいたから、PMSに気づけなかったのかもしれない。

そんな仮説が立つと、もうそれ以外には考えられなくなりました。

* * *

数ヶ月前まで、毎日強い不安を抱えていました。

あれこれ心配ばかりして、いつも疑心暗鬼。退勤後も休日も、仕事の心配ばかり。心が休まるひまもありませんでした。

納品物に問題があって、クライアントが怒ってるかもしれない。プログラムにミスがあって、今ごろひどい騒ぎになっているかもしれない。上層部が、いつ私にクビを言い渡すか話し合っているかもしれない。……

そしていつからか、強固にこう思い込むようになりました。

「みんな、私なんかいなくなればいいと思ってる」

私は常に追い込まれていました。PMSと気づけなかったのは、この「強い不安感」が常態化していたからだと思います。

PMSが教えてくれたこと

PMSは「かつてないほど内面が大きく変化したこと」を教えてくれました。

穏やかに暮らせていること。幸せを感じられるようになったこと。好意を素直に受け取れるようになったこと。

顔を持たない「強い不安感」は消えてなくなって、かわりに「やりたいこと」が心の席を埋めていること。

わけもなく落ち込んでつらい状態が、常にではなく「一時的なもの」に変わったこと。

「退勤後は仕事を忘れ、休日はリラックスして過ごし、外出が心おきなく楽しめる」、こんな当たり前の幸せに、やっと手が届いたのを教えてくれました。

ただで転んでたまるかよ

自分ではどうすることもできない落ち込みにおそわれるのは、誰だっていやだし不安です。でも逆に言えば「ふだんいかに穏やかに暮らせているか」を教えてくれる機会でもあります。

これから「はい、おしまいっ!」となるまでPMSは続きます。
さすがに楽しむなんてできないけど、何もない日のありがたさは噛みしめられます。

PMSみたいな気分がデフォルトであるくらいなら、突然メランコリックな世界に突き落とされて、思考のコントロールのできなさに翻弄される方が、一万倍マシです。

PMSだって、ふだんの幸せに気づくカードの一枚にはなるかも。
そしていつか何かを生み出す糧になるかもしれない。

そう、私たちは身体の中に埋め込まれたいくつもの時限爆弾を抱えて生きていかなくちゃいけない。ただで転んでたまるかよって思うのです。