出不精のくせに9時に家を出て、午前中に出かける自分はえらいと満足げに電車に乗りこんだら座れず、びっくりした。
日曜日の午前中に電車に乗る人たちは、ふだんからそうして、きちんきちんと生活しておられるんだろうか。
それとも、ふだんはだらけているけれども、今日だけ特別な用事があるのか、どっちなんだろう。というか、日本人全体の傾向として、「午前中に出かける」が一般的なんだろか。
考えてもわからず、つり革につかまったまま、青山一丁目駅まで運ばれて行った。
駅から出たらすぐイチョウだと思っていたのに、降りてみるとただのオフィス街で、イチョウなんかなかった。ただの街路樹を「これイチョウ？」と3秒ほど眺めたりした。並木道への案内板もなく、信号を渡ったり戻ったりずいぶん迷って、人の波についていってようやく着いた。
どーんと広い道路の両脇に、これまた立派でスタイリッシュなイチョウがどーーーとつづいてあった。
よそのイチョウとは姿が違う。手がかかってある。公園なんかは自然そのままほったらかしの野生児イチョウ、こちらはなんだか、ヨーロッパのお城のてっぺんみたいなお姿。メルヘンチックなイチョウ並木なのでした。
どこから撮っても絵になる、けどちょっと時期が遅かった。11月末がピークだったかなという感じ。12月に入ると、葉がだいぶ下に落ちちゃってる。それはそれで風情があるのだけど、行くなら11月下旬が吉と思います。
イチョウを愛で、寄り道をせずまっすぐ家に帰ると12時。午前中出かけたという満足感、午後がまるごと残っているうれしさが相まって、いそいそとスコーンを焼いた。
焼いたあとでぐったり疲れて、夕方まで昼寝。ちょうどいい休日、というのは、いまだにむずかしいです。
