正直、大そうじをナメてた。
こんなに時間がかかると思ってなかった。思ってなかったというか、忘れてた。
朝から取りかかって、夜までに2ヶ所の整理しかできなかった。
モノが少なめのはずなのに、なんでこんなに大変なんだろうと思う。ぜんぜんミニマリスト的じゃない。
これまで年末年始は帰省のために、大そうじをしてこなかった。
あらためて着手してみると、そのタスク量の膨大さに愕然とする。こんなん、あと2日で終わるわけない。
目的が明確な掃除だけならまだしも、整理が疲れる。
棚のものをすべて取り出して、拭き上げて、もとに戻す。整理の基本だけれど、これがけっこう大変なのである。
「いるもの・いらないもの」の判断。不用品の処分。エリアの再整備。
いったん決めたら、むこう一年はそれで運用するから慎重になる。
いちばん判断に困るのは本。
いつか再読するつもりで手もとに置いてるけど、何年も手に取っていない。引っ越しのときに99パーセント処分したのに、本はもうKindleで済ませると決めたのに、それでも少しずつ増えていく (しかも同じようなビジネス本ばかり)。
再読する暇があるなら新しい本を読む性質なのに、どうして残してしまうんだろう。判断の先送りは、未来の自分に負債を負わせることだとあらためて思う。
午後3時。あまりに疲れて、おやつの時間を設ける。
おやつは同じ階のシモダさんにいただいたもの。彼女はわたしにすごく良くしてくださる。濃いめのミルクティーをつくって、ありがたくいただく。
ティーポットウォーマーは整理中に発掘された。シンプルで気に入っている。
ただティーポットウォーマーを使わなければならないほど、長時間にわたるティータイムを過ごしたことがないからあまり活躍していない。この冬は積極的に使っていこうと思う。
おやつパワーでキッチンの整理をすませる。キッチンから不用品は出なかった。不用品がなければ判断しなくてすむから、サクサク進む。
こういうとき、「モノが少ない」はやはり正だと感じる。
夜。夕食は適当にすませて、田舎から送られてきたシャインマスカットを食べる。
めちゃくちゃうまい。きょうからシャインマスカットを主食に生きていきたい。
大そうじの期間くらい、そんなぜいたくも許されるんじゃないだろうか。せっかくの休暇に大そうじに追われるなんて、まじでうんざりするんだもん。
もちろんうんざりするばかりじゃない。
ポスターフレームに入れたまま床置きしていたアートポスターを、ようやく壁にかけた。壁にかけるためのフックも買ってあったのに、めんどくさがって放っておいたものだった。
やらなくちゃいけないことの始末をつけて、モノが取り出しやすくなると気分がいい。わたしだって、やるときにはやるのだ。
今年もあと2日。
とてもじゃないけど、大そうじも年賀状も仕上がりそうにない。
こんなことなら、まじめにタスクを洗い出して少しずつでもやっておけばよかった。いや、人はこうして学んでいくのだ。来年こそは師走をナメずに効率よくやろう。
って、毎年言いそうでこわい。