君は世界に一人だけ

君は世界に一人だけ

感じたことと考えたこと

転職して一年。

転職して、一年が経ちました。

月並みでつまらない感想だけど、転職してよかったなあ、ありがたいなあと思います。

 

今もときどき、前職の日々を思いだします。

貢献できているかわからずに、毎日落ちこんでいたなあ、とか。
電車遅延を認めてもらえないから、電車が止まるたびに心臓も止まったなあ、とか。
(電車遅延だろうがなんだろうが遅刻したら減給3か月。病欠したら減給3か月。ほんとの話です)

年数回の社内試験(成績悪ければ減給3か月)も、業務外のアウトプット(提出しなければ減給3か月)も、15分単位でこまかく書きだす日報も、5分ごとに自動撮影される在席証明も、給与順の会議席次も、思えば、なにもかもがしんどかった。でもそのときは、その会社にいるときは、ルールにすっかりなじんで感覚がマヒしてるってことにも気づかなかった。10年以上も、ようがまんしたなあ。

転職してよかったと感じるのは、それらわけのわからないガラパゴスルールから解放されて、仕事に集中できるようになって、貢献感を持てるようになったから、だけでなく、初体験が、こまごまとあるからです。

たとえば撮影現場。先日、撮影現場なる場所にはじめて足を踏みいれて、ショックを受けました。

撮影現場といってもハリウッド映画ではなく、スタッフ数名の小規模なCM撮影です。それでも現場へ行くと絵コンテどおりにセットが組まれてあって、俳優がひとつのシーンを何度も演じたり、監督やらカメラマンやら照明さんやらがあれこれしている。そんな現場を実際に見て「世の中には、こういう仕事が現実にあるんだ」って、ものすごくびっくりしたのでした。

俳優とか監督とかカメラマンとか、「字面としての職業」は知ってるけど、ハリウッドの撮影現場もなんとなく想像できるけど、スタジオをひとつ借りて一日でさっと撮ってしまうような小作品にたずさわる人たちは、わたしが知らないだけできっといっぱいいる。

知らないことばっかりだなあ、なんて、実際にそう感じる場面ってあんがい少なくて、やっぱり現場で体験しないと、ショックは受けられないんだとわかりました。

転職しなければ、こういうショックは受けられませんでした。同じイスを9時間ほどあたためて帰るだけの日々だったから。傷ついたり悩んだり落ちこむ日もあるけど、転職して、よかったです。

そりゃあまあ、好きなことを仕事にできてるかって聞かれたら、「あたいの人生っていったい…」みたいな気持ちになります。撮影現場とはえらい違い。

だけど、今の仕事だって、悪くない。つきつめれば、役に立ちたいって、それだけかもしれません。月並みで、つまらない考えだけど。

毎年あじさいの鉢植えが欲しがって毎年買わない