君は世界に一人だけ

君は世界に一人だけ

感じたことと考えたこと

こんなにも楽しみなSASUKE

きのう(12/27)、何日も前から楽しみにしていた「SASUKE」を観ました。

www.tbs.co.jp

すごかった。
それ以外、言葉が見つからない。

 

はじめてSASUKEを観たときも、完全制覇者は出ませんでした。

まずそのことにびっくりしました。勝者のいない番組が存在するんだ、って。

SASUKEのすごさは、完全制覇という勝者があらわれずとも、つまり全員が敗者となっても、番組として成り立ってしまう点です。

きっとわたしたちが観たいのは、完全制覇という美しいエンディングよりもむしろ、出場者の執念とか、出場者同士の絆、そういったものなんです。

しかもそれは、出場者があくまで自発的におこなっているもので、番組側がお願いしているわけではない。

(あんなファイナルステージを用意するあたり、むしろ「完全制覇者が出ては困る」と考えているふしがあります。だって40回も開催しておきながら、完全制覇がたったの4人だなんて!)。

常連メンバーは人生をSASUKEにかけていて、その人生かけてる感がどこまでも本気で、常軌を逸しています。

執念めいたトレーニングを積まないかぎり、いや、積んだところでファーストステージをクリアするのは至難のわざ。一瞬のミスで、一年間の努力が帳消しになってしまう。

その非情が日本人の精神にぴったしあうから、見る側もこれほどSASUKEに夢中になるのかもしれません。

*    * *

以下、個人的に心に残ったシーン。

SASUKEにはジャニーズの面々も参戦しています。
賑やかし系芸能人とはまったく違う、SASUKEの顔にもなりつつある本気の出場者です。

彼らの挑戦を見て、アイドルの見る目を変えた人も多いはず。わたしもそのうちのひとりです。

だからこそ岩本くんのファーストステージ脱落はショックでした。きっとセカンドステージに標準を合わせていただろうから。死ぬほどくやしいのに「SASUKEたのしー」とか笑ったり、するのだもの。

ジャニーズ勢ではただひとり、塚田くんがセカンドステージに進出。残念ながらセカンドは時間切れだったけど、苦手なサーモンラダーも克服し、すばらしい戦いっぷりでした。


今大会は女性陣も活躍。ファーストステージを3人も突破しました。
残念ながら3人ともセカンドで散ってしまいましたが、来年はもっと上まで行けるはず。


そして、個人的に期待していたケイン・コスギがファーストステージ突破。48歳でファーストステージを突破するなんて、どれだけトレーニングを積んだんだろう。

だけど、ケイン・コスギのトレーニングを買って出た、ファイナルステージ経験者の又地さんがファーストステージ前半でまさかの脱落。
池からあがった又地さんに、ケイン・コスギが「ぼくに教えてくれてたから、又地さんの練習時間がなかった」と苦しそうに謝っていました。


ファイナルステージがリニューアルし、完全制覇はより絶望的に。
(クライミングウォール8.5m → サーモンラダー15段 7m → 綱登り10m、を45秒で登りきる)

大トリに挑んだサスケくんが、今回のクライマックスでした。

すでにファイナリストふたりが脱落。「こんなん絶対無理でしょ」という絶望的な雰囲気のなか、サスケくんの挑戦がスタート。

まるで猿のようにするするとクライミングウォールを登り、サーモンラダーをあっという間に登りきって、最後の綱をつかんでものすごい勢いで登っていく。

あの瞬間、ワールドカップにも負けない声援が日本中からサスケくんに送られていたと思います。

結果は、コンマ数秒で届かずでした。

 

ステージをもっと簡単にして、ファイナルへ駒をすすめる数をもっと増やせば、もっと盛り上がる、というふうに番組側が考えないのが、ほんとにすごいなと思います。番組と出場者の、信念のぶつかりあい、というか。

大人が人生をかけるほど夢中になるSASUKE。
あらためて、なんなの、SASUKEって。すごすぎるよ、SASUKE。

SASUKEがこんなにも楽しみなのはなぜ、って考えてみると、いつもの顔ぶれを一年ぶりに見られるのがうれしいからだということに、今回はじめて気がついたのでした。