君は世界に一人だけ

君は世界に一人だけ

感じたことと考えたこと

Web会議にエロサイト

2社間でのWeb会議中、エロサイトのページが表示された。

画面を共有していた進行役の男性が、ブラウザのタブを切り替えた瞬間のできごとだった。

共有画面に表示された一覧ページは、見事なまでに、それはもう見事なまでに肌色一色で、小さな画像がモザイク絵ばりにびっちりと並んでいた。

コンクリートみたいな空気の中、だれもなにも言わない。
わたしとしては彼が、「あらやだ、テヘ!」的なアクションをするだろう、むしろしてくれと祈る気持ちだった。だのに相手はなにも言わない。

いたたまれない。これがいたたまれないという感情なのか、と冷静に認識しちゃうくらいに。

 

びっちり並んだ肌色画像一覧を見て、素直に「なるほどこんなデザインになってるんだ」と思った。

世のエロサイトがだいたい同じつくりになっているのか、それとも各サイトごとに独自路線を展開しているのか、あるいはエロサイトに特化したCMSが存在するのか。

あの画像をクリックしたら、どうなるんだろ。モーダル表示? ページ遷移?
そもそも、肝心のコンテンツはなんなのだろ。画像? 動画?

どんな仕組みになってるんだろ。課金すると無制限に全貌が拝めるとか? 課金ったって、いくら? レギュラーとかプレミアムとか、形態もいろいろなんだろか。

 

「ぬんっ」と、なにかを飲みこんだような音がして、画面は消し去られた。

サイトが表示されていたのは、わずか1秒。1秒とはいえ、F1だったら100mを走る。人の目にエロ画像が焼きつくのに十分な時間である。

相手がいつもと変わらないのが逆に恥ずかしくて、いたたまれなくて、内容をほとんど理解できないまま会議は終わった。

 

進行役の男性をリスペクトする気持ちは1ミリも変わらない。タイヤバーストと同じ、不運な事故、それだけ。

でも、正直に言って「注釈つき」になってしまったのは否めない。ご愁傷様です、としか言いようがない。


秘めごとが明るみにさらされる、それも、予想もしない状況で。
いたってふつうに起こりうるのに、残る傷は深い。

つまり言いたいことは一つ。
仕事用のPCでエロサイトを見るのはやめときましょう、であります。